2024.04.19
京都で快適な注文住宅には気密性が欠かせない!光熱費との関係や宇治市周辺の情報も
マイホーム計画を進めていると「気密性」というワードが出てきます。なんとなく分かっているものの、よく理解していない方も多いのではないでしょうか。しかし、快適でエコな家にするには、気密性にこだわる必要があります。
そこで今回は、注文住宅の気密性や光熱費との関係など、マイホーム計画を進めるうえで有益な情報をお伝えします。宇治市・城陽市・京田辺市の地域情報もまとめました。気密性の知識を深めて、過ごしやすい家を手に入れませんか。
▼ 目次 |
注文住宅における気密性とは?
気密性とは、住宅の隙間を小さくする性能です。高気密、つまり隙間が限りなく小さい住宅は、室内から屋外へ、屋外から室内への空気の出入りを防げます。さらに、空気と一緒に移動する熱や湿度もコントロールしやすく、快適な室内環境をキープできるのです。
気密性を表すのは「C値」
気密性は、住宅の床面積1㎡当たりの隙間面積を示す「C値(相当隙間面積)」という数値で表されます。国の省エネ基準の住宅のC値は、全体の隙間がB5用紙相当である5㎠/㎡程度とされています。
なお、2024年3月現在、住宅の省エネ性を判断する際、具体的なC値の基準は設定されていません。
参考元:国土交通省「住宅に係る省エネルギー判断基準の改正について」
気密性と断熱性の関係
「気密性だけ高めれば快適に暮らせる」と考えるのは尚早です。快適な住宅を実現させるには、断熱性もセットで確保しておく必要があります。
断熱性とは、室内外への熱の移動を抑制する性能のこと。熱は隙間だけでなく壁や窓、床など「外皮」に伝って出入りします。そこで、壁や床の中に断熱材を埋め込んだり、複層ガラスを採用したりといった方法で、快適な室温を逃がさないようにするのです。そして、断熱性を保つには隙間が少ない環境が欠かせません。
なお、断熱性は「UA値(外皮平均熱貫流率)」が指標になっており、地域の気候や目指す省エネ性能によって求められる数値が異なります。
>>注文住宅に必要な断熱性能は?UA値や断熱等級と宇治市の基準値について解説
注文住宅の気密性を高めるメリット
続いて、高気密住宅のメリットをチェックしていきましょう。
快適な室温を保てる
気密性にすぐれた住宅は、外気の影響を受けにくいため過ごしやすい環境をキープできます。例えば、季節が夏だとしましょう。気密性が低い住宅の場合、室内で冷房をつけても涼しい空気が隙間から出てしまうばかりか、外から熱い空気が入ってきます。室温がなかなか下がらず「とても快適」とはいえません。
一方、高気密住宅の場合は、密閉に近いことから冷やした空気が逃げにくく、外気の侵入も防げるため快適に過ごせるでしょう。さらに、部屋ごとの温度差も小さく、ヒートショックの危険性が低くなります。
光熱費の削減につながる
高気密住宅は、快適な室温や空気を逃がしにくいことが分かりました。ということは、常に冷暖房をフル稼働させて室温をコントロールする必要がありません。つまり、冷暖房効率が上がるため、光熱費を抑えられるのです。断熱性も加わると、さらなる節約が目指せます。
国土交通省が発行している「快適・安心なすまい なるほど省エネ住宅」のパンフレットによると、これまでの住宅と高断熱・高気密住宅(ZEH水準)の光熱費と比較した場合、東京都では年間12.4万円ほど安くなると紹介されています。高断熱・高気密住宅は、光熱費削減に大きく貢献していることが明確でしょう。
参考元:国土交通省「快適・安心なすまい なるほど省エネ住宅」
結露の発生を予防できる
高気密住宅は隙間が小さいので、湿気の侵入も防げます。湿気は、住宅にとって大敵です。室内に湿気が溜まると、結露が発生しカビの原因となることも。そして、注意したいのが壁や天井の裏に発生する「内部結露」です。内部結露は気づきにくいため、発見したときにはすでにカビが広がっている状況も珍しくありません。
気密性を高めることは、快適な生活がしやすいだけでなく、住宅にとっても大きなメリットなのです。
汚染物質が入りにくい
花粉やPM2.5といった汚染物質が侵入しにくいのも、高気密住宅の利点でしょう。住宅の隙間が少ないと室内に適切な圧力がかかり、換気口を通じて計画的な換気が可能です。吸気口に汚染物質対応のフィルターを取り付けておくことで、花粉などをキャッチしてくれるため「家の中でも花粉症の症状が治まらない」といった事態を防げるでしょう。
注文住宅の気密性を高めるポイント
では、注文住宅の気密性を高める方法や注意点を見ていきましょう。
気密部材で隙間を作らない
大きな開口部には、樹脂サッシや片開きの玄関ドアなど、気密性の高い部材を採用しましょう。
換気に留意する
気密性を高める際の注意点は、換気です。高気密住宅の場合、隙間が非常に小さい分、きちんと換気できないと新鮮な空気を取り込めません。建材などから発生する化学物質が排出できず、シックハウス症候群を発症する恐れもあるでしょう。
そのため、必要な換気量を確保できるよう、建築基準法で24時間換気システムなどの機械換気設備の取りつけが義務化されています。
施工力のあるハウスメーカーに依頼する
お伝えしたように、気密性を高めるには住宅全体を気密部材で隙間なく包み込む必要があります。つまり、きちんと施工できる知識や技術、経験が必要です。家を建ててから後悔しないためにも、ハウスメーカーの強みや施工事例をリサーチして比較検討しましょう。
グランライフでは、全棟で気密測定を実施しています。C値が0.50㎠/㎡を下回る高気密住宅の施工実績も豊富です。
宇治市・城陽市・京田辺市周辺の地域情報
ここからは、宇治市・城陽市・京田辺市の地域情報をお伝えします。気候の特徴と、エリアで確保すべきUA値基準などをまとめました。
宇治市・城陽市・京田辺市周辺の気候
京都府の南側に位置する、宇治市・城陽市・京田辺市。温暖な気温、かつ年間の降水量が1,300m以上とお茶の栽培に適した地域で、宇治茶をはじめ碾茶(てんちゃ)や玉露などが有名です。
春から夏の時期は京都府の中でも日照時間が長いエリアで、京田辺市における平年の日照時間(年間)は、1,961.8時間となっています。各市の平均気温や降水量を見てみましょう。
宇治市 | 城陽市 | 京田辺市 | |
年間平均気温 | 15.1℃ | 16℃前後 | 15.3℃ |
年間降水量 | 1,836.5mm ※2021年 |
約1,300mm | 1,429.8mm |
参考元:宇治市「Ⅱ 土地・気象」
参考元:城陽市「第1章 城陽市の概要」
参考元:気象庁「京田辺(京都府) 平年値(年・月ごとの値) 主な要素」
>>京都府宇治市のハザードマップから災害リスクや地盤の強さを確認しよう!注文住宅を建てる際の土地選びのポイントとは?
宇治市・城陽市・京田辺市の地域区分とUA値基準
住宅の気密性を示すC値には基準がありませんが、断熱性の数値UA値は地域によって基準値が設定されています。というのも、日本は地域によって外気温の差が大きいため、全国を8つに区分してそれぞれの基準値を設けているのです。宇治市・城陽市・京田辺市はいずれも6地域に該当します。
また、ZEH水準の住宅にするのか、一般社団法人「20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」が打ち出しているHEAT20を目指すのかによっても、満たすべきUA値が変わります。詳しい数値を見てみましょう。
基準 |
地域区分ごとのUA値(W/㎡・K) | ||||
1~2 | 3 | 4 | 5 | 6~7 | |
省エネ基準 | 0.46 | 0.56 | 0.75 | 0.87 | 0.87 |
ZEH基準 | 0.40 | 0.50 | 0.60 | 0.60 | 0.60 |
HEAT20・G1 | 0.34 | 0.38 | 0.46 | 0.48 | 0.56 |
HEAT20・G2 | 0.28 | 0.28 | 0.34 | 0.34 | 0.46 |
HEAT20・G3 | 0.20 | 0.20 | 0.23 | 0.23 | 0.26 |
UA値は、0に近いほど断熱性が高くなります。6地域である宇治市周辺の場合、ZEH基準で住宅を建てる場合は「0.60W/㎡・K」、HEAT20のG1レベルを達成するには「0.56W/㎡・K」をクリアする必要があります。
なお、グランライフが建築したR+house京都宇治モデルハウスのUA値は、0.52W/㎡・KとHEAT20・G1の基準を下回っています。
参考元:国土交通省「地域区分新旧表」
参考元:国土交通省「【参考】住宅における外皮性能」
参考元:一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会「HEAT20 住宅シナリオ(2021年6月版)」
宇治市・城陽市・京田辺市エリアで高気密住宅を建てる際はグランライフへ!
注文住宅の気密性を高めると、快適なだけでなく光熱費の節約が叶うことが分かりました。冷暖房効率が上がれば余計なエネルギーを消費せずに済み、地球環境への配慮にもつながります。高気密住宅を取得して、お財布にも環境にも優しい生活を目指しましょう。
グランライフは建築家とタッグを組み、高断熱・高気密の家づくりに力を入れています。建築家住宅・高性能住宅と聞くと「高額なのでは?」とイメージするかもしれません。グランライフでは、部材の仕入れをメーカーに直発注することで仲介にかかるコストを大幅にカット。さらに部材の無駄な接合や処理をなくし、手に届きやすい価格設定を実現しています。宇治市周辺でマイホーム計画を検討中の方は、ぜひグランライフへお声がけください。
>>宇治市での快適な暮らしを叶える、グランライフの高気密住宅ならこちら
工学部建築学科卒業・大学院修了後、建築設計事務所勤務。建築設計事務所では、建築意匠設計、木造構造設計に携わる。その後大手経営コンサルティング会社を経て、現在は設計経験を活かしつつ、商品磨き、新メニューやツールの開発、研修などを通して工務店支援を行っています。
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