2021.02.10

京都の健康住宅～断熱・気密のすぐれた技術をもつ住宅会社の探し方③

皆様こんにちは！

いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

前回、前々回に引き続き、

断熱・気密のすぐれた技術をもつ住宅会社の探し方のお話です！

前回までのブログはこちら⇩⇩

健康住宅～断熱・気密のすぐれた技術をもつ住宅会社の探し方①～

健康住宅～断熱・気密のすぐれた技術をもつ住宅会社の探し方②～

よい住宅会社は無駄なコストを見極めることができる

住宅会社のコスト感覚がよく現れるのが、使用する建材です。

おそらく、一般の人はほとんどご存じないでしょうが、

日本の建材は長さ910ミリ×1820ミリが標準です。

壁の下地材のモジュールは、2420ミリが標準です。

建材の寸法を全く考慮せずに設計を依頼してしまうと、

多種多様な板を用意したり、それらを一枚一枚カットしたり、

カットした余りを廃棄物として

処理する分の手間としてコストが発生します。

割高になるし、明らかにムダです。

「ミリ単位で、お客さんの要望通りに設計しますよ」という住宅会社は、

それだけでコスト意識が低いと見なしていいでしょう。

「そこはお金をかける部分ではない」と

率直なアドバイスをしてくれる住宅会社を選んでほしいですね。

工期が長いところもおすすめできません。

一般の二階建て木造住宅は起工から竣工までだいたい3カ月といったところです。

半年以上もかかるようなら、必ずどこかに無駄があるはず。

工期が長くなれば、当然、その分コストがかさみます。

現場監督の給料ももちろん、細かいことですが、

レンタルの仮設トイレだって置きっぱなしなので、その分の費用がかかります。

現場経費のうち、抑えられる部分をどう抑えるかも大切なコスト感覚です。

工期の長さは、仕事の丁寧さとは関係ありません。

複数の業者に見積もりを出させても参考にならない

施主が住宅会社を選ぶ際、

少しでも安いコストで請けてくれるところに依頼しようと、

複数の会社に見積もりをとることがあります。

いわゆる、相見積もりです。

お客さまのお気持ちはよくわかりますが、

私たちは、相見積もりにはあまり意味がないと思っています。

なぜなら、住宅の価格は表面上の値段だけでは高いか安いかの判断ができないからです。

たとえば、A社の見積もりが2200万円、

B社は2000万円の見積もりを提示してきたとします。

B社のほうが安いのは一目瞭然ですね。

でも、A社はQ値が1.9、B社はQ値2.7だったらどうか？

それなら、A社の見積もり額の方が少し安いといってもいいのではないでしょうか。

しかし、A社の外装材は5年ごとのメンテナンスが必要で、

B社は10年メンテナンスフリーだったら？

床材の違いは？サッシの素材は？

住宅会社のコスト感覚に目を向ける

こんなふうに、住宅を取得してかかる月々のコストは、

初期費用によって算出される月々の住宅ローンだけではなく、

住宅の性能などによって決まる光熱費、

建て方や素材の選択によって決まるメンテナンスコストも含まれます。

光熱費やメンテナンスコストは、

年月の経過とともに、差がどんどん広がっていくので、

みなさんが思っている以上に大きな金額差になります。

建築時の相見積もりだけを見ても、結局のところ、

どちらが高いかなかなか断定できないのです。

それよりも、材料費をムダにしないように注意しているか、

ムダに手間賃のかかる作業をしていないか、

現場経費や販売経費を抑えようとしているかが大切です。

相見積もりよりも、住宅会社ごとのコスト感覚をきちんと見たほうが、

よい住宅会社に出会える確率は高くなります。

※出典　『トクする家づくり損する家づくり』柿内和徳　川瀬太志［著］ダイヤモンド社