2024.05.02
京田辺市の地震や水害リスクとは?注文住宅で確保したい耐震等級も解説
注文住宅を建てる場合、その地域にどのような災害リスクがあるかを把握する必要があります。災害リスクがあるにもかかわらず何の対策も講じないと、いざというときに危険がおよびかねません。
そこで今回は、京田辺市の地震や水害、土砂災害などの危険度を紹介します。注文住宅を建てる際に意識したい、耐震等級や災害対策方法もまとめました。内容を参考に、災害に負けない家づくりを目指しましょう。
▼ 目次 |
地域の災害リスクは「ハザードマップ」で確認しよう
「大地震の際の予想震度は?」「近くの河川が氾濫したらどのくらい浸水する?」といった情報は、自治体が公表しているハザードマップから得られます。まずは、ハザードマップについて理解を深めていきましょう。
そもそも「ハザードマップ」とは?
ハザードマップとは、地震や洪水といった自然災害による被害の想定区域と、避難場所の場所が示された地図です。人的被害の低減や防災対策に活用してもらうことを目的に、市区町村ごとに作成されています。
ハザードマップには種類がある
ハザードマップは、ひとつの地図にすべての災害情報が網羅されているわけではありません。災害ごとに作成されるため、自治体によっては何種類もあります。どのような種類があるのかチェックしてみましょう。
種類 | 概要 |
揺れやすさマップ | 地震発生時に想定される震度を示す |
洪水ハザードマップ | 河川氾濫時に想定される浸水エリアや浸水の深さを示す |
内水(ないすい)ハザードマップ | 排水能力を超える大雨が降った場合に想定される浸水エリアや浸水の深さを示す |
土砂災害ハザードマップ | 土砂災害の発生リスクが高いエリアを示す |
津波ハザードマップ | 津波が押し寄せた場合に想定される浸水エリアや浸水の深さを示す |
ほかにも、火山や高潮などを想定したハザードマップがあります。なお、京田辺市では水害と地震のハザードマップが作成されています。
ハザードマップで見る!京田辺市の災害リスク
では、京田辺市のハザードマップから各災害のリスクを探ってみましょう。
地震災害のリスク
2016年4月の熊本地震、2024年1月の能登半島地震など、最大震度7を観測する地震がたびたび発生している日本。大地震による被害リスクは、京田辺市も例外ではありません。2018年6月に大阪府北部を震源とする地震が起こった際、京田辺市では震度5弱を観測し、25棟の住宅が一部破損しました。今後も大地震が発生する可能性が指摘されています。
参考元:国土交通省気象庁「日本付近で発生した主な被害地震(平成8年以降)」
参考元:京田辺市「平成30年6月18日に発生した大阪府北部の地震について」
参考元:京田辺市「大阪府北部の地震による京田辺市被害状況等について」
【京田辺市】揺れやすいエリア
京田辺市では、大阪府枚方市から羽曳野市を走る「生駒断層帯」で地震が発生した場合、大きく揺れる危険性があります。市内のほぼ全域で震度6強以上と想定されており、なかには震度7を観測する可能性があるエリアも。
ここでは、京田辺市の「揺れやすさマップ」で予想震度7とされている地域をまとめました。
・京奈和自動車道「田辺北I.C」付近
・薪浄水場付近
・大住乾角公園付近
・松井古川公園付近 など
液状化のリスク
液状化とは、地震の発生に伴い地盤が液体のようになる現象です。地震の揺れが繰り返されると地中にある砂の粒子の結合が失われ、液体状になって建物が沈んだり傾いたりしてしまうのです。
京田辺市の門田遺跡では、1596年の「慶長伏見地震」によるものとされる液状化の跡が見つかっています。今後も大地震の際に液状化が起こる可能性は否定できません。
【京田辺市】液状化しやすいエリア
京田辺市の「地域危険度マップ」では、生駒断層帯での地震を想定した液状化の危険度も確認できます。液状化のリスクがとくに高いのは、木津川とJR学研都市線に挟まれているエリアです。市南部の普賢寺小学校付近も液状化が懸念されます。
洪水災害のリスク
京田辺市には城陽市との境目を走る木津(きづ)川をはじめ、防賀(ぼうが)川や普賢寺(ふげんじ)川など多数の河川が流れています。なかでも注目したいのが、木津川です。水質が良好で河川敷で宇治茶の栽培が盛んな木津川ですが、氾濫リスクが否定できません。2013年9月の台風18号が通過した際、氾濫危険水位を超えた記録が残っています。
参考元:国土交通省 近畿地方整備局 河川部「平成25年9月 台風18号洪水の概要」
【京田辺市】浸水の危険性が高いエリア
京田辺市の水害マップは「京都府管理河川版」と「木津川版」の2タイプあり、どこの河川が氾濫するかによって浸水想定区域が異なります。木津川が氾濫した場合、川沿いを中心に3m以上の浸水が見込まれているため注意が必要です。ここでは、木津川版の水害ハザードマップより浸水深3m以上と予想されている主なエリアをまとめました。
・京奈和自動車道「田辺北I.C」付近
・田辺東小学校付近
・新田辺駅付近
・近鉄宮津駅付近 など
土砂災害のリスク
大雨などの影響により山や崖が崩れて襲ってくる、土砂災害。土砂災害は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
種類 | 概要 |
土石流 | 山などの石・砂・土が崩れ、雨水と混ざって一気に流れてくる |
がけ崩れ | 雨水や地震の影響で急な斜面が突発的に崩れ落ちる |
地すべり | 地下水の影響により緩やかな斜面が広範囲にわたり滑り落ちる |
京田辺市の打田区や江津区などの一部では、過去に土砂災害が起きたことがあるため、注意が必要です。
参考元:京田辺市「【京都市打田区】マイ防災マップ」
参考元:京田辺市「【京田辺市江津区】マイ防災マップ」
【京田辺市】土砂災害が起こりやすいエリア
京田辺市の水害マップでは、土砂災害の警戒区域も確認できます。また、京都府からも土砂災害の指定区域が発表されています。京田辺市内で、土砂災害警戒区域および土砂災害特別警戒区域に指定されている主なエリアを把握しておきましょう。
・天王寺地区
・打田地区
・普賢寺地区
・高船地区 など
>>宇治市の災害リスクや地盤の強さは?ハザードマップなど詳しくはこちら
京田辺市で災害に強い家を建てるには?
災害に強い家を建てるには、建築前から対策が欠かせません。京田辺市でおすすめのエリアや住宅の災害対策方法をお伝えします。
災害に強い「高台」にある土地を選ぶ
土地選びの際は、高台を候補に挙げてみてください。というのも、高台は周囲より標高が高く、地盤が固い傾向にあるため、洪水や地震の影響を受けにくいのです。京田辺市内の高台をチェックしてみましょう。
・松井ケ丘
・大住ケ丘
・同志社山手 など
ただし、高台だからといって必ずしも災害時に安心というわけではありません。次に紹介する住宅自体の強化も行いましょう。
住宅の耐震性を高める
建物構造の地震対策には「耐震」「制震」「免震」の方法があります。戸建て住宅の場合、耐力壁や筋交いなどで建物の強度を高める「耐震」を採用するのがメジャーです。耐震には1~3等級あり、レベルによって地震の揺れにどのくらい強いかが異なります。
等級 | 崩壊・倒壊のしにくさ | 損傷の生じにくさ |
3 | 震度6~7相当の1.5倍の力に対して、崩壊・倒壊しない | 震度5強相当の1.5倍の力に対して、損傷しない |
2 | 震度6~7相当の1.25倍の力に対して、崩壊・倒壊しない | 震度5強相当の1.25倍の力に対して、損傷しない |
1 | 震度6~7相当の力に対して、崩壊・倒壊しない | 震度5強相当の力に対して、損傷しない |
生駒断層帯で大地震が起こった場合、京田辺市では最大震度7が予想されています。震度7クラスの地震によるダメージを最小限に抑えるには、耐震等級3以上を確保しておくのが望ましいでしょう。ただし、地盤が軟弱な場合、住宅の耐震性を高めても十分な効果が見込めません。そのため、住宅建築前に地盤改良が必要になるケースがあります。
グランライフが建てる住宅には、耐震性にすぐれた「R+パネル」を採用しています。さらに建築士の厳密なチェックを重ね、耐震等級3を確保。自然災害から家族を守れる家づくりに力を入れています。
>>一戸建て住宅に必要な耐震等級は?高い等級のメリットなど詳しくはこちら
水害対策を講じておく
木津川の氾濫リスクがある京田辺市では、水害への備えを万全にしておくに越したことはありません。水害対策には、次の方法が有効です。
・想定水位より住宅の基礎を高くする
・敷地全体に土を盛って周辺より高くする
・耐水性にすぐれた外壁を設ける
・防水性の高い塀で住宅を囲う
また、浸水する事態に備えて、フロアごとにブレーカーを分けたり、コンセントの設置位置を高くしたりといった対策も検討しましょう。
【番外編】京田辺市のサポートを確認する
万が一災害によるダメージを受けた場合、すみやかに支援が受けられるよう地域のサポートを把握しておくことも重要です。ここでは、京田辺市の被災者生活再建支援制度のうち、主な給付等制度をまとめました。
制度名 | 対象・概要 |
災害見舞金 | 住宅が床上浸水や半壊以上の被害を受けた世帯に対し、災害見舞金が支給される |
災害弔慰金 | 市内で5世帯以上の住宅が減失する災害において死亡した場合、遺族に対して弔慰金が支給される |
災害障害見舞金 | 市内で5世帯以上の住宅が減失する災害において重い障害を受けた場合、障害見舞金が支給される |
参考元:京田辺市「京田辺市 被災者生活再建支援制度一覧 令和5年度」P3
京田辺市で災害に強い家づくりの相談はグランライフへ
大規模な自然災害はいつ発生するか分かりません。京田辺市で地震や水害に強い注文住宅を建てるには、土地選びの際にハザードマップを確認しておきましょう。加えて、住宅の耐震性強化と水害対策も大切です。
グランライフでは、耐震性はもちろん、断熱性と気密性も確保した家づくりに力を入れています。断熱性はZEH基準をクリア。また、全棟で気密測定を実施し、標準的な気密性をはるかに上回っており、夏涼しく冬暖かいマイホームの実現が可能です。さらに、建築家が家づくりに携わるため、デザイン性にも自信があります。京田辺市でマイホーム計画を立てる際は、ぜひグランライフへお声がけください。
>>京田辺市で、万が一の地震でも安心な高耐震住宅を建てるならこちら
住宅検討をされている方が後悔しない家づくりを実現いただくため、全国各地で年100回以上、家づくりセミナーの講師を担当しています。住宅購入の際に必要となる性能や土地についての基礎知識から、資金計画などの専門的なことまで、客観的かつ具体的に情報をお伝えいたします。
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